保健指導や健康相談などで対象者と面談するとき。
私たち産業看護職は、
相手に現在の健康状態が正しく伝わるように、
そして、
健康を回復するための保健行動をとってもらえるように、
ということを大事にしていますよね。
だから面談のときには、
丁寧に、わかりやすく説明できるように、
言葉づかいや表現などに配慮しています。
例えば、専門用語を使わないようにするとか、
図、イラスト、模型などの視覚的な資料を使うとか、
指導した内容を用紙に書いて渡すとか。
あなたなりにいろいろと、
工夫をしていらっしゃると思います。
それと合わせて、日頃から、
保健指導に必要な知識や情報を集めるように
心がけてらっしゃいますよね。
それが功を奏して、
ありがとう、よくわかったよ。がんばってみるね!
と前向きになってくださる方がいると、
本当にうれしいし、
やってよかったと思う瞬間でもあります。
私なんかもっと大げさに、
産業保健師をやっててよかった~
\(^▽^)/
って喜びに浸ってしまうこともあるくらい(笑)
でも、残念ながら、
そううまくいくケースばかりではありません。
すると、生真面目な看護職は、
うまくいかなかったケースのほうを
“自分のデフォルト”だと思いこんで悩む、
というパターンになりやすいみたいです。
それで、焦っちゃうんですよね。
もっと知識を増やさなくちゃ、
もっと視覚的資料を使わなくちゃ、
もっと工夫を考えなくちゃ、
もっと、もっと・・・
って。
私だって、今でも、
「こちらが話していることが、対象者に伝わってないな~」
と感じながら保健指導していること、あります。
そんなときは、いったん落ち着いて、
『自分が伝えるのが下手なのか』
それとも、
『相手に受け取る気がないのか』
を見極めるように気をつけています。
もちろん、専門職として面談しているわけですから、
健診結果の異常値の意味するところや、
それを放置したときのリスクや、
リスクを回避するために効果的な方法など、
正しく理解してもらえるように工夫してますし、
一生懸命やっていますが。
それでも、これらが十分伝わらないときってあるんですよ、
ホントに残念なんだけど。
そして、その理由として、
『相手に受け取る気がないようだ』と判断したときは、
私は、伝えられなくても仕方ないと、
割り切るようにしています。
この時点では、いくら丁寧にわかりやすく説明しても、
伝わらないだろうと思うからです。
なので、そういうときは、
自分の考え方をこんなふうに切り替えています。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『私はあなたのことを心から心配していますよ』
という気持ちだけでも伝わってほしい。
__________
・・・と。
そうすれば、次の保健指導などの機会に、
この対象者はもしかしたら多少なりとも、
こちらの話を受け取る気になっているかもしれないから。
青臭くて恥ずかしいですけど、
きっとそうなってくれると信じているので。
(^_^)
保健指導や健康相談をやるのは、
そもそも誰のためなんでしょうか?
特定保健指導で減量指導するのは何のためなんでしょうか?
メンタルヘルス相談で受診を勧めたり、
運動や睡眠を指導するのはどうしてでしょうか?
喫煙者には無条件に禁煙指導をするのはなぜなんでしょうか?
究極な話、それって、
対象者本人のためを思ってやっていることですよね。
えっ、もしかして自分のノルマを達成するためですか?
保健指導実施率や体重減量達成者率の目標を達成するためなの?
違いますよね。
私の経験上ですが、
説明しておかないといけないことだから、
という気持ちで話していることって、
相手にはすごく伝わりにくいですよ~。
そこから方向が違っちゃってませんよね?
保健指導の悩みやお困りごとって、
悩みにどっぷりつかっていると、
見えなくなってしまうことが多いんです。
ちょっと視点を変えてみてみると、
意外な解決方法が見つかったりしますよ。
(^_^)
そんなときはこちらもお役に立つかも。
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