前回の産業看護お役立ちメモ』は、
というテーマでお届けしました。
ご覧いただいたでしょうか?
初回の保健指導から数か月経って、
「その後いかがですか?」
と継続支援のメールを出したときに、
返事をくれる人が少ないとがっかりしますよね。
そんな残念なことになってしまう理由を私なりに考えてみて、
対象者側の理由と看護職側の理由をそれぞれあげてみました。
そして私が継続支援のメールを書くときに、
意識して取り入れているのが、
(1)面談時のエピソード
(2)努力(プロセス)をきく
(3)継続への意欲、自信をきく
(4)感情をきく
(5)返事を待っていることを伝える
の5つの要素です、とご紹介しました。
今日はその続きです。
この5つの要素について、
内容を少しお話したいと思います。
(1)面談時のエピソード
例えば、継続支援メールに、
- 面談のとき〇〇とおっしゃってましたよね
- 〇〇でしたけど、その後いかがですか?
- 〇〇だったので1か月後にお話をうかがうのを私も楽しみにしていました
など、面談時の様子を盛り込みます。
これは対象者さんがエピソードを読みながら、
保健指導の記憶を呼び起こすきっかけになるとともに、
私たち看護職からの、
あなたのことを覚えてますよ。
気にかけていますよ。
心配していたんですよ。
というメッセージをお届けしているんですね。
自分だけに向けたメッセージは、
『特別なもの』と感じるので、
好意的に受け取ってもらいやすいです。
好意を感じてもらえれば、
「返事を書こう」という気にもなりやすいですから。
(2)努力(プロセス)をきく
継続支援のメールでは、対象者さんが、
- 特にがんばったこと
- 自分なりに工夫したこと
- 思いがけず失敗したところ
など、努力やプロセスもうかがうようにします。
工夫してうまくいったならそれを自慢したいだろうし、
目標の到達度が低い人にとっては、
言い訳する機会にもなりますから(笑)
相手も「返事をしよう」という気持ちに
なってもらいやすいのだと思います。
それに、このネタがあると、
次の支援メールが格段に書きやすくなりますよ!
もちろん、結果としての到達度も確認しますが。
それと合わせて、
「きっとご自分なりに努力なさったでしょう?」
という気持ちも込めてプロセスを問いかけています。
(3)継続への意欲、自信をきく
生活習慣改善は短期決戦ではありませんよね。
対象者さんには「行動を継続すること」を意識してもらいたいです。
対象者さんががんばって予想以上の結果を出せたときは、
私たち看護職も一緒にその喜びを共有できるのが、
継続支援の楽しいところでもあります。
ですがつい、うれしさのあまり、
「次はもっと上を目指そう!」
と強引に次の取り組み内容を説明しがちなので、
くれぐれもご注意くださいね。
- 今後、さらにレベルアップしたいのか
- もう少しこのペースでやりたいのか
- 大変すぎるのでレベルダウンしたいのか
- 方向性に違和感が出てきたので軌道修正したいのか
などなど。
対象者さんの意志や状況はその時々で変わっています。
その都度、確認しながら進めていくと、
こちらから一方的に説明するだけの内容にならずにすみます。
(4)感情をきく
人間は感情のある生き物ですから、
自発的に行動してもらうには感情を無視できません。
社風や対象者との関係性にも配慮しないといけませんが、
それでも多少は、継続支援メールに、
人間らしい感情のやり取りを取り入れたいですよね。
(^_^)
例えば、
<こちらの感情を示す>
- 楽しみにしていた
- 心配していた
- 気になっていた
- 一緒に喜びたい
- 返事をいただけるとうれしい
<相手の感情をきき出す・感想をきく>
- このできばえは納得ですか?
- 満足してますか?
- やってみてよかったですか?
- 楽しかったですか?
- それはどうして(理由)ですか?
などなど。
まず看護職が自分の感情を示すと、
相手もそれに応えたいという気持ちになりやすいです。
(5)返事を待っていることを伝える
一般的には、継続支援メールの本文で、
あれやこれやと問いかけられると、
その返事をしたくなる(したほうがいいと感じる)
と思うのですが・・・
中にはそうじゃない人もいらっしゃいます。
あるいは、いろんなことを問いかけられると、
何について返事すればいいのかあいまいになって、
返事を書きにくくなるということもあります。
なので、ダメ押し気味に(笑)
- お返事をお待ちしておりますね。
- 〇月〇日までに返信をお願いします。
- △△についてこのメールに返信でお知らせください。
など、「返事をください」というこちらの意志を
遠慮しないでしっかり伝えておくといいですよ。
それでも返事が来なかったときには、
リマインドメールが出しやすくなりますし。
ここはちょっとビジネスライクですかね。
(^_^;)
この考え方は継続支援をするときに、
メールでも面談でも使えます。
ちょっと気にかけてやってみると、
自分の気持ちも楽になりますよ。
もちろん『これさえやれば百発百中の成功』を、
お約束するわけではありませんので。
悪しからず(笑)
このようなちょっとした業務のヒントを、
こちらでもご紹介しています。
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