保健指導の最後を大事にする

あなたは保健指導の最後のところを

どのようにやってらっしゃいますか?

「さっそく今日からストレッチやってみてくださいね」
   ↓
「次は1か月後にメールしますね」
   ↓
「今日はお疲れさまでした」

という感じでしょうか?

もしこれだけで終わってたとしたら、

ちょっともったいないですよ。

 

 

 

 

「ピークエンドの法則」をご存知でしょうか?

行動経済学者のダニエル・カーネマンが提唱した法則です。

どういう法則かざっくり説明すると、

こんな感じです。
 ↓ ↓ ↓
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人は経験したことを

細かいエピソードで覚えているのではなく、

『ピーク(最も盛り上がった部分)と

エンド(最後の部分)でどんな印象を持ったか』

で判断している。

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例えば・・・

友人と一緒に超大作の映画を観に行って。

正直なところ、前半は退屈な展開で、

面白くないと思って観てました。

ところが中盤に面白いエピソードが登場し、

そこからはぐいぐい引きつけられました。

そして最後は、爽快感が残る終わりかたでした。

映画の後は友人とお互いに感想を語り、

「いい映画だったよね~」

と盛り上がったんですよね。

ところが。

「主人公のあのセリフがよかった!」とか、

「あのシーンの表情、泣けたよ~」とか、

「バックにあった建物がうちの母校と似てたね」とか。

そういう細かい部分の話になると、

「えっ、そうだったっけ?」

って話が通じなかったりするんですよ。

実はこれも「ピークエンドの法則」です。

たとえ、最初は面白くなかったとしても。

たとえ、映画の中の細かいディテールは

覚えていなかったとしても。

映画の盛り上がった部分(ピーク)と、

最後の部分(エンド)は記憶に残っていて、

それによって「いい映画だったよね~」と

印象づけられているからです。

・・・ということは、

「ピーク」と「エンド」を大事にすれば、

相手によい印象を残すことも可能なんですよね。

 

 

 

 

これを保健指導に応用するとしたら、

何ができると考えられるでしょうか?

保健指導の「ピーク」がどこにあるかは、

わかりずらいですが。

「エンド」はどこにあるかはっきりしているので

意識しやすいですよね。

保健指導の「エンド」とは、

すなわち最後のまとめの部分です。

保健指導の最後のまとめの部分を意識して、

もっと大事にしてみませんか。

「エンド」次第で、対象者さんの印象が、

「今日(の保健指導)はよかったな」

に変わるかもしれないんですから。

例えば、こんな工夫ができるでしょうか。

①面談内容の振り返りを丁寧にする

今日は〇〇さんの健康について一緒に考えて、
◇◇のために△△をやろうと決めましたよね。

②言語的説得を活用して自己効力を高める

自分で今日からやると決められた〇〇さんなら、
きっと目標も達成できますよ。

③行動せざるを得ない状況をつくる

1か月後にメールをお送りするので、
やってみてどうだったか教えてくださいね。
どんなお話がきけるか楽しみにしてます。

④看護職の態度で好印象を残す

笑顔で「お疲れさまでした」とねぎらい、
立ち上がってお見送りする。

こんなちょっとした工夫ですが、

意外と効果がありますよ。
(^▽^)

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