「保健師に話してもムダでしょ」と言われて

2015年12月に始まったストレスチェックが、

ちょうど4年経ちましたね。

 

私も数社からストレスチェックを受注して、

実施者として対応させていただいていますが。

 

4回目が終わって、ようやく、

受検者も、事業所の担当者も、私自身も、

なじんできたなっていう感じです。

 

 

当事務所が提供しているストレスチェックでは、

高ストレスかどうかにかかわらず、

希望者は保健師面談を受けていただけるようになっています。

 

最初のころは、保健師面談を希望した理由をきいてみると、

「なんかわからないけど(希望欄に)〇をつけちゃった」

「え、みんな面談やるんじゃないの?」

みたいな反応が多かったのですが(笑)

 

昨年あたりからは、

前から気になりつつ様子見してた方が、

「まあ一回、保健師面談うけてみようか」

みたいな感じで面談に来てくれるようになりました。

 

その中で、ちょっと印象に残ったケースをご紹介したいと思います。

 

 

 

 

40代前半の男性Aさん。

昨年も高ストレス者に該当していました。

 

私とは初対面で、

事前に手に入る情報はストレスチェックの結果のみ。

 

心身反応の全項目で高ストレス状態だったので、

どんな様子か、私も少し緊張していました。

 

Aさんは最初は少し警戒する様子もありましたが、

ストレスの要因で思い当たることは?

そう問いかけたら、堰を切ったように次から次へと、

ストレス源になっているエピソードを説明し始めたんです。

 

上司の対応が理不尽で納得いかない。

 

問題が発生している部署へ異動させられて、

数年かけて対応し、ようやく落ち着いたら、

今度は別の、忙しくて残業が多い部署に異動になって、

自分ばかり大変なところを押しつけられている。

 

自分は会社をよくしたくていろいろ意見出しているのに、

うるさいことをいうヤツだという扱いをされる。

 

休憩が終わったのにおしゃべりしていても、

上司のお気に入りの社員には何も言わないのに、

自分たちのグループが少しでも遅れると叱責される。

 

など、など、など・・・

 

 

どうやら仕事がよくできる方のようです。

会社にしたら、大変な部署を落ち着かせてもらうために、

頼りにしている存在なのかなと私は感じました。

 

でも、本人には納得いかないようです。

 

そしてAさんは、さらにこうおっしゃいました。

保健師さんに話しても状況は変わらないし。
言ってもムダなんですけどね。

はあ、そうですか・・・

そりゃまあ、おっしゃる通りかもしれませんが。
( ̄▽ ̄;)

 

 

 

 

高ストレス者の面談に限った話ではありませんが、

 

「保健師に話しても何も変わらないよね」

「どうせ言ったってムダでしょ」

 

対象者からそんな言葉を投げられることありますよね。
(>_<。)

 

そんなとき、ついこちらも引きずられて、

一緒に八方ふさがりの気分に浸っちゃったりしますよね?

 

そうなると、もうその先、収拾がつかなくなったりして(笑)

 

確かに、ストレス源を何とかしろと言われても、

私の力ではどうにもならないことも多いです。

(ささやかでもやれることがあるときもありますが)

 

でもね、根本の問題には手が出せないとしても、

それを受けとる認知の仕方には

手を出す余地があるかもしれませんよ。

 

 

そこで、私は少し話題を変えてみました。

ストレス解消法について質問してみたんです。

 

Aさんのお答えは・・・

 

ストレス解消法はない。

夢中になれるものがない。

趣味もない。

妻も働いているので子どもの世話とか家事とか、

家に帰ってからも忙しい。

 

 

あらまあ、それじゃあ、

ホントにストレスたまる一方ですよね~。

ここまでお話を聴いてきて、
Aさん、いつか破綻してしまうんじゃないかって
心配になりました。

(一瞬黙って私のほうを見た後に)

ぼくもそれを心配していました。

ストレスの元は簡単にはなくならないですよね。

だったら、Aさんが受けるダメージのほうを減らしたい、
と思うんですがどうでしょうか?

ストレスが発散できるものを見つけられるといいですよね?

ああそうか。確かにそうですね。

そこから話は、ストレス解消法探しに移りました。

ようやくAさんの意識がポジティブな方向に向いてくれて、

私も一安心したのでした。

 

 

しかも、その先にもっと素敵な展開があったんですよ。
(^▽^)/

 

ストレス解消法の話をしている最中に、

Aさんが突然こう言い出したんです。

今の話きいていてわかりました。

“自分の物差しで測って、
周りがルーズなのが許せない、理不尽だ”
と思ってたんですね。

他人と比べて、被害者意識が強くなってたと思う。
妻よりも自分のほうが家事をたくさんやっているとか、
会社でも自分ばかり仕事を押しつけられているとか。

他人と比べなければストレスにならないと思いました!

あまりにも唐突だったので、私もビックリしてしまって。

「ああ、なるほど。そうですね~」

と返すのが精いっぱいでした。

 

ここまで気づいてくれることを意図してなかったですが。

 

Aさん自身が「自分で自分を追い込んでいた」と、

気づいてくれたのはすごくよかったな~。
(^_^)

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