大人の学習について

半月ほど前に、大人の学習についてお話ししました。

子どものように教えられたことがぐんぐん入っていくのとは違って、

大人は『正しいことを教えればそれで動く』ということはありません。

講師から一方的に知識や正解を伝達する形式の研修をやっても、

期待するほど効果が得られないのも

大人の学習の特徴を無視しているからかもしれませんよ。

よろしければ当該記事もご覧ください。

『言われたことが素直に入っていきますか?』(5月14日)
⇒ http://pureohno.com/forohn/20180514/

大人の学習について、

看護学生向けの教科書にも載っているようなきちんとした概念があります。

アンドラゴジー(andragogy;成人教育学)というものです。

ちなみに、アンドラゴジーは看護師国家試験にも出題されています。
 ↓ ↓ ↓

最近国家試験を受けて看護職になった人たちは、

こういうことも学んできているんですね~。

あなたは正解がわかりますか?

な~んて言いながら、

私だって学生へ講義するために教科書を読んでいて

初めて「アンドラゴジー」を知ったんですけどね (^_^;)

だから今日は、私のようなベテラン看護職さんへ知識のおすそ分けです(笑)

(問題の答えは最後に・・・)

アンドラゴジー(andragogy;成人教育学)は、

もともとは教育学の分野で提唱されている概念で、

子どもの学習と大人の学習は方法が違うのではないかという視点から、

大人の特性を生かした学習を行うための考え方として体系化されたものです。

看護の世界でも成人の患者教育で使えるということで、

看護学生の教科書にも載っています。

大人の学習を援助するための基本的な考え方や方法をアンドラゴジー(andragogy;成人教育学)という。

この概念は、大人の学習の社会的な重要性が高まり、その必要性が着目されるようになったことを背景に生まれたものである

(系統看護学講座 成人看護学概論より)

ざっくり言うとアンドラゴジーは、

子どもが学習者のときのように、未熟な相手を訓練し、

知識や技術を与えるという教育学とは対照的なもので、

『学習者自身が、何をどのように学ぶか、その成果をどう評価するかを自己決定し、

教師は学習者が学習をスムーズに展開できるように援助する』

といえるでしょう。

アンドラゴジーに基づく大人の学習の特徴は以下のようにまとめられます。
 ↓ ↓ ↓

たぶん、これを見て、

「うんうん、そうだよね。わかるわ~」

って思いましたよね?

看護実践の経験のなかで、

なんとなく感じていたことじゃないかと思うんですよ。

この「そうそう、あるある」な話が、

じつはしっかり体系化されて、

エビデンスがある概念なんだということです。

これを知っているだけでも

ずいぶん日々の産業看護業務が変わってくるのではないかと思うのです。

たとえば・・・

なんとなく、アンドラゴジーがいっていることと同じようなことを感じていても、

それが”自分の経験や勘”どまりだと思っていたら、

あなたは自分のケアに自信を持てますか?

”自分の経験や勘”に頼っていると思っているから、

うまくいかないと不安になるし、

うまくいってもまぐれじゃないかと思えてしまうのかなって。

でも、これがエビデンスに基づいた概念なんだと知っていれば・・・

うまくいっても、うまくいかなくても、

エビデンスに基づいているので検証ができます。

少なくとも、

自分の思い込みとか暴走ではないと証明する材料(エビデンス)があるんですから

安心できませんか?

私はそうでした (^_^)

だから・・・

”自分の経験と勘”をたくさんお持ちのベテランさんには、ぜひとも

「それがエビデンスに基づいていることなんだ」

ということを確認してほしいです。

そして自信をもって大人の学習に携わってほしいと思うのです。

ただし、実践のときには

(自己流に頼らないで)エビデンスに立ち返ってくださいね。

それから・・・

”自分の経験と勘”にイマイチ自信が持てない若手さんは、

こういうエビデンスを活用して

成功体験を積み重ねていけるといいですね!

「私見じゃなくて、ちゃんとエビデンスがあるんですよ~」

と、虎の威を借るのもアリってことで。
(^_^;)

それでは、お待たせしました。

看護師国家試験の正答は、

「1.学習者のこれまでの経験が資源となる」です。

もちろん、正解できましたよね~
(^▽^)/

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