職場巡視の定義って?

 

 

職場巡視って、

他の看護分野にはない業務で、

産業保健・産業看護に特長的な活動ですよね。

 

いくら看護の勉強をして

臨床看護の実践経験を積んできていても、

産業看護の経験がない看護職にとっては、

 

「職場巡視という業務の敷居が高い」

のは、当たり前のことですよね~

 

もうすでに職場巡視を業務としてやっている産業看護職だって、

「職場巡視が得意です」

と言える人は多くはないのかなと思っています。

 

私だって、自慢じゃないけど、得意ではありません!

一番好きな業務なんですけどね (´▽`)

 

職場巡視が苦手な人にとって、その理由は様々ですよね。

すでに業務としてやっている人と、

まだ始められずに足がすくんでいる人では

困ったり、悩んだりしている内容は同じではないでしょうから。

 

今日のこの記事は、

 

職場巡視をやろう、やりたいと思っているのだけど、

最初の一歩が踏み出せないという方

 

本当はもっとやらなければいけないのにと思うけど、

なかなか現場へ出ていけない方

 

そんな方のお役に立てたらなぁと思って書き始めました。

 

 

 

 

私は8月に静岡産業保健総合支援センターで

産業看護職向けの職場巡視のセミナーを

担当させていただきました。

 

そのために、産業看護職の職場巡視の定義を調べてみました。

 

つまり、「産業看護職の職場巡視はこうしなさい」

という決まりがあるのかどうかということです。

 

私が調べた範囲では、

「産業看護職の職場巡視の定義はない」

という結論に至りました。

 

例えば、看護学生向けの教科書には

こうしたほうがいいですよ、とか

こういうことが必要ですよ、とか

そういう話はいくつも見ましたが、

 

産業看護職の職場巡視の定義はこれこれです

という記載を見つけることはできなかったんですよね~。

 

でもこれは、裏を返せば、

自分で自由に定義づけをしてもいいということではないでしょうか。

 

ちなみに、私が自分で勝手に作った職場巡視の定義は

「作業環境管理や作業管理の視点をもって現場へ出ていくこと」

です。

 

実はもう、10年くらい前からこの定義を使ってます。

 

例えば、現場に行く目的は何でもOKで、

産業医の職場巡視に同行するのも、

復職したばかりの従業員さんの様子を見に行くのも、

総務に頼まれて荷物をお届けに行くのも、

たまたまその職場を通り抜けただけでも、

私は巡視だと思っています。

 

時間も、ほんの5分、ちょっと行ってきただけでもOKです。

 

あらかじめ計画を立ててなくても、

時間ができたのでちょっと回ってくるとか、

従業員さんへ伝言ついでに別の職場も回ってくるとか、

それも職場巡視なんだととらえています。

 

極端な話、健康管理室を一歩外に出たら、

職場巡視をしているつもりで、

常に作業環境管理と作業管理の視点を働かせて、

観察したり情報収集しています。

 

そう思うようになってからは

職場巡視ができないという劣等感が減り、

職場巡視が楽しくなりました。

 

もしこれを読んでくださっているあなたが、

「職場巡視がなかなかできない」と悩んでいるとしたら、

もしかして、職場巡視のハードルを

自分で勝手に高くしちゃってませんか?

 

いいんですよ、別にすごく立派な職場巡視じゃなくても (^_^)

あなた自身で職場巡視の定義を決めて、

職場巡視のハードルを下げちゃいましょう!

 

そしてとりあえず職場に出て行ってみることから

始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

余談ですが・・・

 

私が今、産業看護をやっているのは、

学生時代の実習で職場巡視を見学させてもらって、

衝撃を受け、強く興味をひかれたのがきっかけです。

 

そういうわけで、私にとっては

「産業看護=職場巡視」

といっても過言ではないくらいなのですが・・・

 

私が初めて職場巡視らしい職場巡視をしたのは、

産業看護を始めてから

なんと6年目になってからでした。

 

それまでずっと、やりたくてもできないままだった職場巡視。

当時の私にとって、職場巡視はあこがれの業務でした(笑)

 

そんな私が職場巡視のセミナーをやってるんですから、

もし今できてなくても、大丈夫ですよ。

ハードルを下げて、一歩を踏み出して

職場巡視の楽しさを知ってほしいな~と思ってます (^_^)

 

 

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