ここ最近、産業看護お役立ちメモでは,
「保健指導の気まずい雰囲気をどうする?」
という共通のテーマで、
私なりの切り抜け方をご紹介しています。
そして今日もその続きです(笑)
今日は ~薬を勝手にやめてた編~ 。
保健指導していて、相手から
「薬を勝手にやめてしまった」と言われると、
私はすごくドキッとしてしまうんですよ。
あなたはそんなことはありませんか?
保健指導していて、相手が治療中の場合は、
定期的に通院しているか、
主治医から病気のことをどのように説明されているか、
どのような療養上の指示を受けているか、
投薬を受けているか、
薬はきちんと飲んでいるか、
などなど。
治療の状況について聞き取りを行います。
そのとき、
「もうよくなったし、いいかと思って。薬飲むのやめちゃった」
って言われたら・・・
私の場合は、その瞬間に、
「薬やめても体調は大丈夫なの? 症状が再発したらどうしよう」
と心配してオロオロしてしまうんですよね。
ところがその一方で、
「まさか私をナメてる? どうせ叱らないだろうって」
とか、
「もしかして信頼関係を試されているのかも?」
とか、
疑心暗鬼な気持ちも出てきてしまうので。
きっと目が泳いでるだろうな(笑)
こうして、保健指導の場は一瞬にして、
すごく気まずい雰囲気に変わってしまうのです。
(>_<。)
産業看護職ならよくご存じでしょう。
こんなとき、
頭ごなしに叱ったり、非難したりするのは、
得策ではありません。
いくら内心では、
「勝手に薬をやめたらダメでしょ。まったく、もう~ 」
(`-´)
と思っていても。
うっかりそれを言ったら大変です!
いや、言葉では言わなくても表情に出てしまっていれば、
気まずい雰囲気はさらに増幅することでしょう。
下手すると、最後まで気まずい雰囲気を払拭できずに
保健指導が終わることになるかもしれません。
多くの産業看護職は、そんなふうに気を使い、
心を砕いて対応していらっしゃると思います。
それなのに、
弾は思わぬところから飛んでくるんですよね~
( ´Д` )
これは、私がある企業の健康管理室で働いていたころの経験談です。
Sさんは、メンタル不調で休職後に復職してから約1年間、
定期的にフォローをしている従業員さんです。
多少の揺らぎはありましたが順調に経過してきましたし。
そろそろ定期的な復職後フォローを終了してもいいかという話が出ていました。
産業医面談を担当する嘱託産業医は、
3か月ほど前から来ていただくようになった先生です。
私は、でしゃばり過ぎないように気をつけながら、
嘱託産業医との関係性をつくりつつあるところでした。
そんなとき、産業医面談でSさんが
「しばらく前から、薬を勝手にやめてた」
って話をしちゃったんですよ。
そしたらすかさず、嘱託産業医は説教を始めました。
もちろん嘱託産業医は、Sさんの体調とか再発を心配して言ってくれてる、
とわかるんですよ、私には。
でも、Sさんはとまどっているようです。
ちょっと強めの口調で説教されて、何も言い返せないまま、
横目で私に助けを求めてきます。
面談の場は一気に緊張感が増し、
気まずい雰囲気になりました。
( ̄□ ̄;)
このままではヤバイと思いつつ。
私の立場では、
Sさんをかばうわけにもいかず、
嘱託産業医をとめるわけにもいかず。
大ピンチの状況でした(笑)
そして私は、思わずこう言ったんです。
「いやだ、もったいないじゃないですか。お金払った薬なのに、飲まないなんて~」
このセリフに・・・
嘱託産業医は呆れながらも笑ってくれてました。
「もったいないって。今田さん、それは・・・」という感じで。
Sさんはびっくりしたみたいでしたが、
ホッとしたようにも見えました。
とりあえず、その場の緊張感はゆるみました。
ε=( ̄。 ̄;A
そこから気を取り直して。
嘱託産業医はSさんから、体調や言い分を聞き出してくれて、
「もしかしたら薬をやめてもいいかもしれないから、主治医に相談するように」
というアドバイスをしてくれました。
Sさんも納得して、
嘱託産業医の指示に従うことを約束してくれました。
薬を勝手にやめるのを、医療職として見過ごすわけにはいきませんよね。
それなのに、
良いとも悪いとも認めずに話をそらすやり方を、
いい対応方法だというつもりはありません。
いつもこのやり方で切り抜けられるとも思っていません。
ただ、これで切り抜けられたのは、
私にとって自信になりました(笑)
「薬を勝手にやめちゃった」発言をされても、
以前ほどオロオロしなくなりましたし。
自分流の切り抜け方を持っていると、
それを意識して使えるようになると、
必要以上に気まずい雰囲気を感じられずに済むのかな、
というお話でした。
(^▽^)
このテーマ「保健指導の気まずい雰囲気をどうする?」って、
次から次へと気まずい場面が浮かんできますよね(笑)
実は、他にも私流の対応方法があるんですが、
ブログのような誰の目にも触れるところでお話しするのは
ちょっと気が引けたりするのもあったりして。
(^▽^;)
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