保健指導をやる時には、
まずこちらでスケジュールを組んで、
対象者には保健指導の日時や場所を指定して連絡しますよね。
当日は対象者に健康管理室などに来ていただいて
保健指導を実施しています。
しかし、
指定した日時に来てくれる人ばかりではありません。
きっとみなさんも、
こちらは待っているのに、
平気で遅刻されたり、ドタキャンされたりする場面に
しょっちゅう遭遇してますよね。
実際、保健指導に呼び出した対象者が
指定の時間になっても連絡もなく現れなかった
というのはよくあることです。
それでもあとで
「ごめんね~、忙しくて忘れてた」とかって、
向こうから連絡をくれればいいですが、
それすらないまま、何日か過ぎてしまった。
そうなると、
私無視されてるのかなとか、
拒否されてるのかなとか、
大きなお世話だと思われてるのかなとか、
余計なことが気になってしまいます。
すると、再び呼び出しても
また無視されるんじゃないかと怖がって、
躊躇してしまう・・・
そうやって怖がっている後輩の産業看護職を励ましたことも、
一度や二度ではありません。
私自身も、
見かけほど、打たれ強くはないし (^_^;)
見かけ通り、融通がきかない (^_^;)
というタイプなので、ドタキャンが非常に苦手です。
相手の反応を深読みして、
必要以上に振り回されてしまうんですよね。
対象者が連絡もなしに
時間になっても現れなかったりすると、
それだけで不安に襲われて、
心がざわざわしてしまうんです。
「ああ、私は〇〇さんに拒否されちゃったのかしら」と。
こうなると、もう、
すぐに電話で確認するのも怖くなり、
「遅れてもいいから来てくださいよ~。お願いしますよ~」
と祈りながら、ひたすら待つ・・・
という、あまりよろしくない行動をしていた時期が長かったです。
今でも、自分の体調がよくない時は
こういうパターンになりやすいですけど(笑)
そうはいっても、仕方ないので、
勇気を出してもう一度、保健指導に呼び出して、
来てくれたときに恐る恐る聞いてみたら、
相手はケロッとしていて、
「日時を忘れてた」とか、
「また連絡くれると思ってたから」とか、
言われちゃうんですよね~。
特に、健診後の保健指導は、
たいていはこちらの都合で対象者を決めて、
日時も一方的に決めて呼び出しているので、
相手にしてみたら、
自分から積極的に保健指導の機会を確保しようとは思っていません。
だから時間に遅れてきたりとか、
一方的にキャンセルされたりとか、
スムーズにいかないことが普通に起こると
思ったほうがいいです。
こんな時、
もし、あなたも、
「少なからず心が折れてしまう」
と感じているタイプだとしたら。
あなたはどうやって
自分の気持ちを立て直していますか?
もしかしたら、
自分で自分をなぐさめたり、
先輩や同僚にグチったり、
別の仕事に集中して頭を切り替えようとしたり・・・
たぶん、無意識にいろんな対応策をとって、
そのうちに心のざわざわが収まってくれるのを待つ。
そんな感じでしょうか。
実は、
自分がどんな対応策をとっているかを意識すると、
立て直すのが楽になります。
どんな対応が自分の気持ちを落ち着けてくれるか、
不安を収めてくれるか、
後味がいいか、
あとの業務が楽になるか・・・
などなど、振り返ってみて、意識しておくということです。
さらに自分流の対応策を決めて、
あらかじめ用意しておくとより効果的です。
ドタキャンされて、
不安になって、心がざわざわしてしまう・・・
そうなったらこういう行動をとろうと、
あらかじめ用意しておけば、
楽に立て直せそうだよなぁって、思いますよね?
ちなみに私は、まずこの言葉を唱えます。
「これは私の仕事なんだから・・・」と。
仕事だから、
自分の不安や恐れはとりあえず置いといて、
必要な行動をとるべきだろう
と、考えを切り替えようとするんです。
そして、もう一つ、
とるべき行動を細かくパターン化したものを用意してあります。
「保健指導をドタキャンされた場合を想定した対応マニュアル」
と言ってもいいかもしれません(笑)
例えば、
まずは5分はおとなしく待ってみる。
それでも来ない場合は、
〇〇課の人なら職長に連絡して、職長から本人へ伝えてもらう、
××課の人は外出していることが多いので、メールで次の日時のオファーを連絡する、
△△課の人はみんな自分の机に電話があるので、取り合えず電話してみる、
など、条件に合わせてどうするか決めておいて。
それから、
いまから来てくれるというケースと、
今日はキャンセルと言われたケースとで、
その次の行動をどうするかも決めておく。
こんなふうに、あらかじめ、
それぞれの条件によってパターン化しておいた行動を
淡々とやっていくようにします。
いくら頭では考えを切り替えようとしても、
その場その場で次の行動を考えようとすると、
どうしてもざわざわしている感情に振り回されやすくなります。
だって、自分を拒否しているかもしれない相手に
アプローチしないといけないわけですから。
例えば、電話しても相手が出なかった。
じゃあ次はどうするか。
本当はここで次の日時の約束まで取り付けておけば
あとの仕事が楽になる、自分の気持ちも楽になる、
とわかっていても、
気持ちでは
「やだよ、電話しても出てもらえないんだから。
今日はもうアプローチ終わりにしたいよ」
って思ってしまうわけですからね。
もし電話がつながったとしても、
「え~、どうしても行かないとダメなの?」
と迷惑がられているのがビシビシ伝わってくる口調で言われるとか、
「こんなに忙しいのに無理だよ!」
と半ばキレたような口調で断られる可能性が高いとわかっていたら、
やりたくないというのが本音ですもん。
それでも折れずに次の行動をとるために、
「これは私の仕事なんだから・・・」と唱えて、
マニュアルで次の行動を確認して、
それを淡々とこなしていく。
これが私のドタキャン対応策です。
以前はこれらのことを無意識にやったりやらなかったりしていました。
ある時、業務マニュアルを作りながら、
ドタキャンされた場面を振り返ってみたことがありました。
そしたら、
こういう行動をとったときは気持ちが晴れたなぁとか、
この行動をしないと何日もモヤモヤを抱えたよなぁとか、
気づいたんですね。
それからは意識して、気持ちの立て直しをするようになり、
徐々に
「保健指導をドタキャンされた場合を想定した対応マニュアル」
が充実してきました。
もちろん、マニュアル通りにいかないことや、
あえてマニュアル通りにやらないこともありますけど。
そして、私はさらに、
断られたり拒否されたりした場合の想定会話集も用意しています (^_^;)
いつの間にか、ここまで用意周到になってました (^_^;)
おそらく、経験を積んでこられた産業看護職なら、
自分流の対策法を持ってらっしゃると思うのです。
ただ、それはご本人の頭の中にあって、
あまり意識して使いこなしていないのではないかなと思うんです。
あなたの対策法を意識化して、
できれば文字にして目に見えるようにしてみてください。
あなたもきっと、対象者に拒否された場合の想定会話集、
持ってると思うんだけどな~(笑)
人が不安に感じるのは、
予測がつかないこと、想定外のことが起こるかもしれない
というのが元になっています。
あらかじめドタキャンされた場合を予測して
対策を先に用意しておけば、
つまり、ドタキャンは想定外のことではなくなるので、
想定外のことがおこることに対する不安を
減らせるということです。
もし、
保健指導のドタキャンが負担になっているようであれば、
「保健指導をドタキャンされた場合の想定対応マニュアル」の作成、
おすすめですよ~ (^_^)
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