先週参加したある勉強会で、
何か困っていることがありなんとか解決したいとき、
『名案探しにはまっている人が多いが、大木になるには根を張る必要がある』
という話を聞きました。
名案とは、例えば「スキル」とか「ノウハウ」とか、そういうものだそうです。
私はこの話を聞いて、妙に納得してしまいました(笑)
手っ取り早い解決策を探しまわって、
今まで対策をいくつも打ってきたのに、
「なんかうまくいっている気がしないんだよな~」って、
最近落ち込んでたことがあったので。
例えば、保健指導が苦手だとして・・・
その苦手な理由って、何なんでしょうね?
対象者さんに健診結果について上手に説明できなかったり、
検査データと疾患や健康障害との関連について
理解が不足しているからでしょうか。
対象者さんに嫌がられてないか気になってびくびくしたり、
相手の言い分に振り回されたりして、
指導しなければいけないことが言えなかったりするからでしょうか。
自分なりにがんばってやっているのに、
対象者さんの生活習慣が変わらないとか検査データが
改善しないからでしょうか。
困ったときに上手にできる人の保健指導場面を見学したり、
アドバイスをもらったりできないからでしょうか。
「あっ、これ、あるある」って思いませんでした?
ちなみに、上記の理由は全部、
私の実体験に基づいています(笑)
この苦手意識を何とかしたくて、
苦手だと思ってしまう理由をつぶしていこうとするならば。
例えば、
検査データの見方や疾患の医学知識を勉強したり、
カウンセリングや保健指導スキルの勉強したり、
しょせん行動変容は相手の気持ち次第なので
保健指導の結果が出なくても私のせいではないと言い聞かせてみたり。
まあいろいろ、やれそうなことはありますよね。
ちなみに、これも全部、
私の実体験に基づいています(笑)
私の場合は、こういう対策をとってきたおかげで
苦手意識を払しょくできましたよ・・・
というご紹介ができればいいのかもしれませんが、
実際はそんなにうまい話ではないんですよね~。
今までいろいろ対策を見つけては、試してきましたが、
残念ながら保健指導は苦手なままでした。
これって、初めにお話しした
『名案探しをしている人が多いが、大木になるには根を張る必要がある』
の話に照らし合わせて考えてみると、
名案(スキル・ノウハウ)探ししているのかなって思いませんか?
名案を探して、試してみて、うまくいったり失敗したりして、
また違う名案を探して、試してみて、うまくいったり失敗したりして、
また次の名案を・・・
私はここで、スキルやノウハウを取り入れて活用することが
ムダだといってるわけではありません。
スキル習得やノウハウで保健指導の苦手意識を取り払うことができて、
自信をもって楽しく保健指導が実施できるようになるなら、
それで十分OKですよね。
でももし、まだ苦手意識が取り切れてないとしたら、
名案探しに疲れてきているなら、
ちょっと『大木の根を張ること』に意識を向けてみたらどうでしょう、
と思うわけです。
今までやってきた対策はすべて、
『根を張ること』にも役に立っているはずなので、
今ちょっと立ち止まって、
『自分の木の根元に、どれだけ根が張っているのか』を
確認してみるのもいいんじゃないかな~って。
大人になると、誰かからほめてもらう機会が少なくなりますよね。
とくに私たち産業看護職は保健指導はできて当たり前、
プロなんだからいい保健指導をするのが当然、って。
そういう目で見られてますもんね。
向上心があって、がんばっている人ほど、
まだまだ上のレベルを目指さなくちゃと思ってますから。
そうやってがんばってきたのに、
ちっとも苦手意識がなくならなくて
「ちょっとしんどいなぁ」と思ってるんだったら。
『あなたの木に根が張っている』のを確認して、
「ああ、私の根っこもちゃんと張ってるわ。大木が育ってきてるから大丈夫」
って、自分に言ってあげてください。
ホントに大丈夫なんですから、
あなたが思っているよりもずっと! (^_^)
と言いながら、私は今でも保健指導、苦手、です。
これだけ経験積んできたのに苦手なままなので、
たぶん一生、苦手なんだろうなと思ってます。
仕方がないので、苦手なままでいることにしました。
つまり、名案探しをやめました。
そこにもまたいろいろ紆余曲折があるんですが、
とりあえず今は、「まあ、これもありだな」と感じています(^_^;)
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