産業看護職の職場巡視って・・・その4

 

 

先月、「産業看護職が行う職場巡視の留意点」というテーマで、

静岡産業保健総合推進センターの研修を担当させていただきました。

そこで私がお話しした中から、トピックをご紹介してきました。

 

「その1」は、産業看護職が行う職場巡視の目的や姿勢について

「その2」は、産業看護職が職場巡視を行ったときの体験について

「その3」は、産業看護職が行う職場巡視の定義について

 

本当はここで終わりにするつもりだったんですが(笑)

参加者の方からいただいた感想を見て、

「ぜひこれもお伝えしたい!」

という気持ちがむくむく湧き上がってきちゃたんですよね~。

 

なので今日は「その4」です。

 

あなたは、職場巡視をしたらフィードバックをしていますか?

職場巡視したら必ずフィードバックをしましょう!

 

 

職場巡視をすでに行っているという産業看護職の中には、

産業医の職場巡視に同行しているという方もいらっしゃるでしょう。

 

巡視が終わると、その場で巡視者と現場の関係者が一緒に、

巡視内容の振り返りや現状と課題の共有などのミーティングを行うと思います。

 

そのときまず、

産業医が巡視結果で発見した問題・課題などの指摘事項を言いますよね。

 

じゃあ、産業看護職である私は「何を言えばいいか・・・」

と、内心で困ってしまったという経験はありませんか?

困って、焦って、必死にいろいろ考えて、

産業看護職としてのコメントを用意した・・・

という話も、よくあることですよね?

 

時には時間切れで、

産業看護職まで発言の機会が回ってこないこともあるし、

現場担当者が最初から産業看護職は完全にアウトオブ眼中で、

コメントを求められることすらない場合もあったりしますが。

(^▽^;)

 

そんなとき、ホッとしてちゃダメですよ!

コメントを求めてもらえなかったからといって、

ひるんでいてはいけません!

 

ここで勇気を出して、

「私からも、一つ、いいですか」

と、あなたのコメントを伝えるようにしましょう!

 

なぜなら、

ここで無言で終わらせるのと、

たった一言でもいいので産業看護職としての自分のコメントを伝えてくるのとでは、

その後の周囲の目が全然違うからです。

 

 

いつも、産業医の後ろにくっついてきて、

現場をちょろちょろしているだけで、

「産業看護職はいったい何をやってるんだ?」

周りからそんなふうに思われてたら、

残念過ぎますもんね。

 

職場巡視をしたらやりっぱなしにしないで、

看護の視点からのコメントを現場に伝えてくることが大切です。

 

毎回毎回フィードバックを続けていれば、

たまには、

「おっ、看護職もなかなかいいこと言ってくれるな」

と、現場が思ってくれるようになりますし。

そうなれば、

産業看護職の職場巡視も役に立っているということを

理解してもらえるようになります。

 

そのためには、

職場巡視をしたら必ずフィードバックを行うこと

を積み重ねていくことが必要なんですよね。

 

 

でも、職場巡視のフィードバックというと、

 

「作業環境や設備や作業方法など、

なんとかして問題点を見つけて指摘すること」

 

だと思って、

肩に力が入ってしまう看護職が多いのかなと思います。

(今田の知ってる範囲では・・・ですが)

 

もし、そういう思い込みに縛られて、

「何をコメントすればいいんだ~ ( ̄ロ ̄|||) 」

って焦ってしまうという方は、

いったん、その思い込みを横に置いてしまいましょう。

 

 

問題点の指摘は産業医におまかせして(笑)、

私たち看護職は、

「看護職の視点で気づいたこと・感じたこと」

をコメントすれば、それでいいんだっていうふうに、

気持ちを切り替えてください。

 

「その3」の記事でもお伝えしましたが、

産業看護職の職場巡視は法的根拠も決まった定義もないんですから。

もうちょっとゆるくとらえてもいいと思うんですよね~。

 

例えば、問題点ではなくて、

その職場が当たり前にやっている「よいところ」

見つけて指摘するとか。

それが他の職場でも役に立ちそうな対策だったら、

水平展開を提案するとか。

これ、けっこう立派なコメントになります(笑)

 

あるいは、

巡視中に顔色や態行動などが気になる労働者がいれば、

そのことを管理者にだけちらっと伝えておくとか、

もいいですよ。

日頃から労働者と接点の多い看護職だからこそ、

その変化に気づけるということもありますからね。

 

こういう些細なことだって、

ちゃんとフィードバックになっています。

 

 

私も、今まで

いろんな産業医や現場担当者と一緒に巡視をやってきましたが。

 

産業医は環境とか設備とか、

大きいところや遠いところを見ていることが多いと感じています。

 

逆に私たち看護職はもっと近くの、

そこで働いている人に注意や関心が、自然に向いています。

「ここで働いている人はどう感じているんだろう」とか。

「ここで働いている人にどんな影響があるのかな」とか。

 

”人を中心に見る”というのは、

看護にとって当たり前なんですけど、

意外に他の職種とかぶることが少ない視点なんですよね。

これは看護の強みなんだなって思っています。

 

正直なところ、

産業医は巡視したら問題点ばかり指摘するので

(これが産業医の職務だから当然なんですが)、

現場では疎まれている面もあります。

 

しかし私の経験上、

私が職場巡視に出て行って嫌がられたことは一度もありません。

それどころか現場では

産業看護職が職場を回るのを歓迎してくれてたし、

待っててくれてることも多いです。

 

「産業看護職も職場巡視をする意義があるんです!」

と声高に主張するよりも、

よっぽどナチュラルに受け入れてもらえるようになります。

 

これこそが

「職場巡視をしたらフィードバックを必ず行う」

ことをおすすめする理由です。

 

 

セミナーでは私の体験談も交えながら、

そうやってお話ししました。

そうしたら、こんな感想を教えてくれた方がいたんです。

(^▽^)

Iさん Iさん
私は産業医の職場巡視に同行しているのですが、歓迎はされていないなーと感じていました。
でも、実際にどのように働いているのか知ることは産業看護ではとても大切なことというのは思っていました。
先生の実体験を伺い、産業医とは違い歓迎されることもあるということを知ることが出来たのが良かったです。

 

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